膝が痛くなって病院に行くと、レントゲンを撮って「軟骨がすり減っていますね。加齢ですね」と言われることが多いと思います。軟骨がすり減っているのは事実です。加齢でいろいろ衰えが出ているのも事実でしょう。ただし、軟骨や加齢が膝の痛みの原因かと言えば「NO」です。
お医者さんもこのように仰っています。
膝に痛みのある人で、レントゲンを撮ると軟骨が磨り減っている人をたくさん見かけます。ただし、それが痛みの原因とするのは実は間違いです。
レントゲンで軟骨が減っているのに痛くない人、歳をとっても膝が痛くならない人がたくさんいます。軟骨が原因ならば、軟骨が減っている人はみな、膝が痛くならないといけません。加齢が原因ならば、一定の年齢に達した人はみな、膝が痛くならないといけません。ところが現実はそうはなっていません。
「膝の痛みは軟骨のすり減り」という風潮がすっかり広まっているので、サプリで軟骨成分を摂ろうとしている人がたくさんいます。しかし整形のお医者さんは言います。「軟骨成分を口から摂って膝を治そうとするのは、髪の毛を食べてハゲを治そうとするようなもの」だと。要するにそんなことをしても意味がないということです。
当院は整形外科ではなく整骨院ですので、軟骨や半月板など関節の内部に直接関わることはできません。主には皮膚の上から触れられる筋肉にアプローチします。膝の痛みで言えば、縫工筋、薄筋、半腱様筋、大腿四頭筋などなどですが、これらの筋肉の緊張・硬結を調整するだけで、痛みがなくなる方がたくさんいらっしゃいます。患者さんも、あまり軟骨ばかりにこだわるのではなく、筋肉調整で良くなるケースがたくさんあることを知っていただきたいと思います。